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論文

Laser site selective excitation of KY$$_{3}$$F$$_{10}$$ doped with samarium

Wells, T. P. R.*; 杉山 僚; Han, T. P. J.*; Gallagher, H. G.*

Journal of Luminescence, 85, p.91 - 102, 1999/00

 被引用回数:31 パーセンタイル:78.17(Optics)

アルゴンガス雰囲気ブリッジマン炉によりサマリウム元素(Sm)を添加したKY$$_{3}$$F$$_{10}$$レーザー結晶を育成したところ、予想に反して無色透明であるはずの結晶が黄色を帯びていた。これを解明するためにサイト選択レーザー分光法を用いて結晶の分光特性を測定した結果、SmはY(イットリア)のサイトに3価だけではなく2価のイオンとして置換されていることが明らかになった。Sm$$^{3+}$$については、46本の遷移レベル(4f)の結晶場解析からSm$$^{3+}$$はC$$_{4v}$$の対称性を持つYと同様の位置に配位することが示された。一方Sm$$^{2+}$$については、156本の遷移レベル(4f$$^{6}$$-4f$$^{5}$$5d)を同定した結果、3つの異なるサイトを占有してYの位置からずれた場所にフッ素イオンの欠損により電荷補償された状態で配位することを指摘した。さらに、Sm$$^{2+}$$の遷移では150K以下の低温領域で、5Dの各レベルを介在したアップコンバージョンが起こることを観測した。

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